「ガダ・メイリン」


 
あいさつ


 劇団群馬中芸は1962年11月に創立。前橋市に本拠を置き、群馬県を中心に関東甲信越を主な地域として、保育園・幼稚園・小中高校公演、各地のおやこ劇場や地域一般公演、稽古場での小劇場や実験劇場などの活動を、大勢の人々に支えられながら続けてきました。


 1987年県内外の千名を超える人々の力で建設された富士見町赤城山(旧勢多郡富士見村)の、あかぎ未来スタジオに本拠を移してからは、毎年“あかぎこども劇場シリーズ”の劇場定期公演を開催し回を重ねてきました。お年寄りや親子づれなどいろいろな世代の人たちが一緒になって舞台を楽しみ、ロビーの催しにも参加してくれています。
 日頃の活動を応援して下さる人たちと共に創る地域合同企画公演では、時には百名を超える出演者と観客の皆さんとでホール内は大にぎわい、のぼり旗が立ち並ぶ劇場はお祭り広場です。


 劇団発足時から今日まで、この間に創られた上演作品数は80本以上になりますが、そのほとんどが座付作家に拠る創作劇です。
 それは、最も人間らしい人間の生き方とはどういうことか・・・地域文化の創造とは・・・等、夜を徹して語り合った創立の精神を、作品に結実したいという劇団員の願いでした。また、上演に至るまでの過程はどの作品に於いても常に、試行錯誤の連続でした。
 

 1986年当時の代表であり座付作者の中村欽一が、その年に書き下ろしたこども劇場シリーズ「やけあとのブレーメン楽団」と、それまでに上演した創作劇で、演劇教育賞(戯曲部門)を受け、1990年にはアイヌの昔話を元にした「パナンペ・ペナンペ昔話」で、児童演劇界の名誉ある賞といわれる、斎田喬戯曲賞を受賞しました。
 上演作品に重ねて光をあてていただいたことで、北海道から沖縄までの新しい地域の人たちとの交流が生まれ、活動の励みになりました。
 

 私たちは「パナンペ・ペナンペ昔話」の作品を通して、アイヌとは最も人間らしい人間という意味であること、ウウェペケレ(昔話)とは、ウ―お互い、ウェ―それ、ペケレ―清らか、つまり話をする人も聞く人もお互いが清らかになるという意味であることを知り、深い感銘を受けました。
 これからも私たちは、ウウェペケレの精神に学びながら、こどもたちやみさなまの心の内に、互いが清らかになれる希望や喜びが満ちあふれることを願って、演劇創造に励んでゆきたいと思います。

                                             



「ゆけよ空とぶ夏みかん」


「郵便屋のテクルさんと宛名のない手紙」
代表 石川 祚子


「パナンペ ペナンペ昔話」


      
加盟先リンク:
        日本児童青少年演劇協会
        日本児童・青少年演劇劇団協同組合
        全日本リアリズム演劇会議



元劇団代表・座付作者  中村 欽一/略歴

1934年、元朝鮮京城府に生まれる。
劇団ポポロ座のほかにいくつかの劇団を経て、1962年、劇団群馬中芸の創立に参加。劇団代表・座付作者として活動をつづけ、1998年離籍。

主な戯曲
「さぶろうと山猫」「法師とうめとこさぶの船」「あかいゆうひにてらされて」「まけうさぎプット」「ちびすけ兎のカルロス・ロサーノ」「郵便屋のテクルさんと宛名のない手紙」「やけあとのブレーメン楽団」「アトルの冒険」「パナンペ・ペナンペ昔話」「ウサギあにいとクマ旦那」「ゆけよ空とぶ夏みかん」「パナンペ・ペナンペむかしがたり」「ガダ・メイリン」「ちょっと昔の物語」「すすめ!どらねこ団」など。
他に、小説「久遠の街」 絵本「パナンペ・ペナンペむかしがたり」(童心社) 少年少女小説「ハルモ二(おばあちゃん)は宇宙人?」(岩崎書店)などの著書がある。

受賞歴
   1986年 第26回日本演劇教育賞戯曲部門 「やけあとのブレーメン楽団」
   1990年 第26回斎田喬戯曲賞      「パナンペ・ペナンペ昔話」
   1992年 第30回群馬県文学賞小説部門   「ハルモニ(おばあちゃん)は宇宙人?」

群馬県前橋市在住。